利用者ルポ(Case04:住宅メーカー編)

Case04: 住宅メーカー編[東京都Fさま]

Case04:住宅メーカー編[東京都Fさま]

生活スペースをしっかり分離したお互い気がねなく暮らせる二世帯住宅

生活スペースをしっかり分離したお互い気がねなく暮らせる二世帯住宅 30坪の土地に二世帯住宅を実現するため、3階建てとなったFさん宅

親世帯、子世帯の計4人がともに暮らすFさんの家は3階建て。玄関は共有にしましたが、水まわりを含めた生活スペースはしっかり分離して、お互いに気がねなく過ごせるようにプランニングしました。
限られたスペースのなかで、趣味の自転車用の部屋など、家族それぞれの要望をしっかり実現しています。

住まいづくりデータ(Fさん)
【家族構成】 親世帯ご夫婦(60代)、子世帯ご夫婦(30代) 【依頼先】 住宅メーカー
【構造・工法】 木質パネル接着工法 【竣工年月】 2011年5月
【家族構成】親世帯ご夫婦(60代)、子世帯ご夫婦(30代)
【依頼先】住宅メーカー
【構造・工法】木質パネル接着工法
【竣工年月】2011年5月

住まいづくりナビセンターを利用したことで 納得いく家づくりができました

住まいづくりナビセンターを利用したことで 納得いく家づくりができました

もともとご両親と同居したいと考え、ご両親にもその考えを伝えていたFさん。奥さまのほうは、多少の不安はあったものの、家を造るおもしろさと義父、義母の人柄にひかれて同居に賛成しました。
親世帯が住まう家は、築37年ほど。メンテナンスを適切に行っていたので住み続けることに大きな問題はなかったのですが、息子さんご夫妻からの提案を受け入れ、2009年に家を建て替えて二世帯住宅を造ることが決まりました。

当初、二世帯住宅づくりを牽引したのは、息子さんのFさんです。とはいえ、具体的に何から手をつけていいのかまったくわからない状態。たまたま散歩の途中で「住まいづくりナビセンター」の前を通りかかり、ふらりと訪れたのが解決の糸口になりました。「依頼先の探し方やプランの詰め方など、知りたいことを第三者的な立場で教えてもらえると聞き、お願いしようと思ったんです」と当時を振り返ります。

「住まいづくりナビセンター」では「住まいの計画書づくり」や「住宅展示場バス見学会」、「パートナープログラム」をご利用いただきました。「計画書づくりでは4人全員がお互いの好みの共通点と相違点を把握できたうえ、みんながひとつのテーブルについてナビゲーターと話し合うことで自分の意見を伝える練習になり、その後の住宅メーカーとの打ち合わせがスムーズにできたことは大きなメリットです」とFさん。住宅メーカーと入念な打ち合わせを重ね、4人の要望がしっかり反映された家を造ることができました。

Fさんの住まいづくり
住まいづくりのきっかけ

「自分の育った家に暮らしたい」 との思いから二世帯住宅を造ることに。

子世帯であるFさんご夫妻は、もともとマンションに暮らしていました。ご主人のFさんは、結婚する前から「自分が生まれ育った家に住むのが自然なこと」と考えていたことから、二世帯住宅の計画がスタート。ほとんど白紙状態のときに偶然「住まいづくりナビセンター」を知り、印象が良かったのでさっそく利用することにしました。

専門家に相談することに

Fさんの住まいづくり

住まいづくりナビセンターへ

来館→ナビゲーションを受ける

何もわからない白紙状態だからこそ、気軽に相談できる雰囲気に魅力を感じました

二世帯住宅を造ることが決まった当初は、住宅関連の雑誌を数冊読んだ程度で、依頼先探しや親世帯と子世帯それぞれに思惑があるプランの取りまとめなど、具体的に何をどうしていいか本当にわからない状態でした。たまたま訪れた「住まいづくりナビセンター」で雑談したところ、押しつけがましいところがなく、聞きたいときに知りたいことをたずねられる雰囲気がいいなと思いました。すばらしい偶然の出会いでしたね。

ナビの視点

「住まいの計画書づくり」をご提案しました

仲のいい親世帯と、新婚ですがすがしい子世帯が同居するために、昔から住み慣れた家を建て替えるという計画とうかがいました。30坪という限られた敷地のなかで、親世帯と子世帯がうまく共同生活をしていくにはどうすればいいかという点をアドバイスさせていただきました。

住まいのナビゲーターより

住まいのナビゲーターより

住まいの計画書づくり」は、全3回、計約5時間のプログラムを通じて、希望される生活シーンや新居へのご要望をじっくり確認しながら、漠然としている住まいのイメージを具体化するお手伝いをする作業。カリキュラムのひとつ、イメージ法では、Fさまご一家の4人にそれぞれ60枚の写真をお渡しして、好き嫌いやその理由などを書き込んでいただきました。
例えばある1枚の写真を通して、嫌いなのは素材なのか、色遣いなのかあきらかになることでお互いの好みを把握できます。又「異なる意見が出てきてもきちんと話し合えばまとまっていくんだ」という落としどころを探る体験をしていただく意味でも大切な作業になっています。

Fさまご一家は、いつも4人でご来館いただき、事前にご自宅で作成いただく課題にも真摯に取り組んでいただいた事や、お互いに思っていることを伝え合える仲のいいご家族でしたので、特に印象に残っています。これまで二世帯住宅のお手伝いをしてきたなかでは、どちらかが遠慮されてなかなか本音がしゃべれないお客さまもいらっしゃいました。一緒に生活していくと小さなことが意外に大きく影響することがあるので、忌憚のない意見のキャッチボールができるのは大切なこと。その意味でも、Fさまご一家はうまくいったパターンだと思います。

また、住まいに関するご要望をまとめる際は、当館は意思決定機関ではないので取捨選択はせず、あくまでいろいろな解決法があることをご提示して、4人で話し合って決めていただくようにアドバイスさせていただきました。

ナビゲーションとは

住宅展示場バス見学会を体験

匿名OKなので、不安なく ショールームを見学できました

住まいづくり関係の本を読んだら、「住宅メーカーのショールームに行っても名簿に住所と名前を書かないと相手にしてくれない」とか、「記入したら今度は夜討ち朝駆けで営業攻勢がある」なんて書いてあったので、ちょっと怖いイメージを抱いていました。でも、「住まいづくりナビセンター」を通じて見学を申し込んだら、私たちは「2番」という番号で登録されていて、住所や名前を明かす必要はなし。不安なく見学して質問することができました。すごく気が楽でしたね。時間制限があるから、長い話が始まっても「じゃあここで」と切り上げられるのも良かったです。1日に3カ所を効率良くまわれました「展示場バス見学会」に参加したことが、住宅メーカーって意外にいいかも、と思うきっかけになりました。それまでは漠然と、基本の型から大きく変更できず、希望を反映しにくいのでは、というイメージを抱いていたんです。でも、話してみたら思ったよりも自由度が高いことがわかったのが収穫でしたね。

ナビの視点

見学は家づくりの大切なステップ。 移動中もご相談があればお答えしました

住まいのナビゲーターは、お客様がモデルハウスを見学する際は、外でお待ちしています。実際に家づくりの依頼先と打ち合わせをする際の練習になるので、あえて同席しません。もちろん、見学前や移動中に、見学に関するご相談があればお答えしました。

「パートナープログラム」を利用

住まいづくりナビセンターの支援により 安心して2社を比較検討できました

「住まいづくりナビセンター」を通じて住宅メーカー2社に相談をする「パートナープログラム」を申し込みました。その2社に、同じように要望や条件、予算を伝え、出来上がってきたラフプランを比較検討。担当者の対応なども参考にして、1社に決めました。
住宅メーカーとの打ち合わせの際に疑問や不安があったら、いつでもナビセンターに相談できるという安心感は大きかったです。例えば、ラフプランの平面図を見ても、私たちは素人なので間取りの距離感がなかなか実感としてつかめませんでした。そこで、住まいのナビゲーターに図面を読み解いていただいたところ、それぞれのプランの特徴を理解できたことは強く記憶に残っています。 また、選ばなかったもう1社に対してお断りする旨を伝えるのは、「住まいづくりナビセンター」が行ってくれるので気が楽でしたね。ちなみに、合わなければ2社ともお断りすることも可能でした。

ナビの視点

「住まいの計画書づくり」をご提案しました

仲のいい親世帯と、新婚ですがすがしい子世帯が同居するために、昔から住み慣れた家を建て替えるという計画とうかがいました。30坪という限られた敷地のなかで、親世帯と子世帯がうまく共同生活をしていくにはどうすればいいかという点をアドバイスさせていただきました。

住宅メーカー担当者様より

住宅メーカー担当者様より

ご家族4人 それぞれの
こだわりポイントが 明確になっていました

二世帯住宅では、親世帯と子世帯で別々に打ち合わせすることも少なくありませんが、Fさまご一家はほとんど毎回4人で打ち合わせに参加されました。変に遠慮せず意見を言い合える、仲のいいご家族だったのが印象的です。ご家族それぞれの「ぜひとも実現したいこと」が明確になっていたうえ、ご自分たちで用意した絵や写真を見せながら説明してくださったので、こちらもご要望をより具体的につかむことができました。ご契約後の打ち合わせには、私のほかに当社のデザイナーも同席し、「こんな感じはいかがですか?」とその場で手描きのラフプランをご提示することも。そうやって詰めていった細部へのこだわりを実現するため、3階のパウダールームのように一からデザインを起こした造作家具もあります。限られた空間のなかにそれぞれのご要望を盛り込んで、いい形でプランをまとめることができました。

住宅メーカーに依頼先を決め、着工

設計期間 約3か月

Fさんの新しい住まいが完成

こだわりのポイント

1.あえて玄関はひとつにして 広さと機能性を実現
当初は玄関をふたつにする案もありましたが、限られた空間を効率良く使うため、玄関はひとつにまとめました。おかげで広々した玄関となり、大きなシューズクローゼットを設けることが可能に。毎日出入りする場所だけに、家族みんなが快適に使えるのは大きなメリットです。

  • こだわりのポイント 広々として段差が低く、足腰の弱ってきた親世帯のご主人にも使いやすい玄関。壁には靴を履いたり脱いだりする際に重宝する、折りたたみ式の腰掛けを造作した

2.生活空間は、親世帯が1階、子世帯が2~3階と分離
「生活リズムや習慣が違うのだから、お互いの生活空間は分けたい」というのが、親世帯、子世帯どちらにも共通した意見。そのため、玄関以外は水まわりなども含めて別にして、しっかり住み分けできる形を選択しました。1階は親世帯、和室をのぞいた2階と3階は子世帯が使う間取りになっています。

  • 2.生活空間は、親世帯が1階、子世帯が2~3階と分離 2階にある子世帯のリビング。南側に大きく開いた窓から光が入る、明るい空間となっている
  • 2.生活空間は、親世帯が1階、子世帯が2~3階と分離 落ち着いた色調でまとめた親世帯のリビング。間取りは分離したが、ここで4人揃って夕食をとることもよくある

3. 4人それぞれが、お互いの「譲れないもの」を実現
初期の段階でよく話し合い、お互いの「これはぜひ実現したい」という要望を全員で共有できていたFさんご一家。限られた空間の中でさまざまな要望を取捨選択する際、譲れないものが明確になっていたので、最終的に誰もが満足する間取りをまとめることができました。

  • 4人それぞれが、お互いの「譲れないもの」を実現 3階にあるFさんの部屋。趣味である自転車の保管と整備ができる
  • 4人それぞれが、お互いの「譲れないもの」を実現 3階の一角には、奥様念願のパウダールーム(化粧室)を設置
  • 4人それぞれが、お互いの「譲れないもの」を実現 2階の階段近くに設けた和室は、親世帯が仏間として使用。来客時はゲストルームにもなる
  • 4人それぞれが、お互いの「譲れないもの」を実現 親世帯の奥様は自宅で皮細工教室を主宰。1階リビングの折れ戸をあけると、ミシンなどが使える状態に

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