Case 10:設計事務所編[茨城県 Hさま]
単身住まいに快適なシンプル動線で心地良く
Hさんは約5年、愛犬と共に築30年になる平屋の戸建て住宅で暮らしてきました。近年、水まわりを中心に老朽化が目立ってきたため、リフォームを決意します。
家の骨格はそのままに耐震化と断熱化を実施し、間取りを一新しました。リビング・ダイニングと寝室を一体化し、オープンな生活空間にいながら窓の外に広がる緑を感じられるようにしました。カウンターでつながったキッチンからも、正面の窓からの風景を楽しめます。
家の中に設けた回遊動線により、日々の動きをコンパクトに集約。バリアフリー化も進め、安心して過ごせるようにしました。
住まいづくりデータ(Aさん)
【家族構成】 | 女性1人 | 【依頼先】 | 設計事務所 |
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【構造・工法】 | 戸建て改修 | 【竣工年月】 | 2014年3月 |
【家族構成】 | 女性1人 |
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【依頼先】 | 設計事務所 |
【構造・工法】 | 戸建て改修 |
【竣工年月】 | 2014年3月 |
第三者としてどう思うのか、親身に相談してもらえました
面積約75m2の平屋住宅は、5年ほど前に知人から購入したものです。南側に隣地の緑が広がる環境の中、大きな窓と3畳大の明るいサンルームを備えた明るい住宅です。
愛犬と暮らすHさんは、当初は問題なく過ごしていました。しかし3年ほど経った頃に浴室の雨漏りが生じ、屋根を修繕しました。ほかにも、水まわりを中心に老朽化が気になる個所が出てきます。建て直すかリフォームするかを悩んだHさんは、予算や消費税アップに向けた時間的制約などから、改修することを決意しました。
どこに依頼するかを検討している際にインターネットで見つけたのが、住まいづくりナビセンターの広告です。興味をもったHさんは、早速住まいづくりナビセンターを訪れました。「ナビゲーション」を受け、すぐに「住まいの計画書づくり」のプログラムへと進みました。並行して、収納や住宅設備などの見学会やセミナーにも積極的に参加。設計事務所と契約して具体的な計画を行い、気持ちのよいワンルームの生活空間をもつ家へとリフォームしました。
「家づくりの経験がある知人にも事前に相談しましたが、親身なアドバイスをもらうのは難しいと感じました。その点、住まいづくりナビセンターは第三者の立場から気軽に相談に載ってもらえるのが良かったです」とHさんは振り返ります。
Hさんの住まいづくり
- 住まいづくりのきっかけ
水まわりの老朽化でリフォームを決意
愛犬と共に、知人から購入した家に暮らしていたHさん。3年ほど経った頃から水まわりの不具合が目立つようになりました。古い建物なので、耐震性に対する不安もあります。リフォームを決断したHさんは、早速どこに依頼したらいいか情報を調べ始めました。住宅メーカーに声をかけて提案してもらいましたが、いまひとつピンと来ません。第三者のアドバイスが欲しいと感じたHさんは、インターネットの広告を見て興味をもった住まいづくりナビセンターを訪れることにしました。
専門家に相談することに
住まいづくりナビセンターへ
- 来館→ナビゲーションを受ける
ショールームの見学でイメージが具体的に
それまで相談していた住宅会社からの提案は、こちらの希望を素直に受け止めたうえで作成してくれた内容でした。内容自体は良かったのですが、私の要望していることが第三者のプロから見ても本当に適切と思えるのか確信を持てません。一生に一度の投資ですから、十分納得したうえで決断したい。客観的な意見を聞きたいと思い、住まいづくりナビセンターを訪ねました。
ナビゲーションを受けた後、「住まいの計画書」づくりと並行して見学会やセミナーにもいくつか参加しました。収納やキッチンのショールーム見学では、「それまでホテルなどで見たことはあるけれど、こういうところで買えるとは知らなかった」といった発見も多く、その後計画を進めていくうえでの貴重なヒントを得られました。
ナビの視点
全体の流れをまず把握して
来館いただいたお客様には、まず「リフォームや家づくりでは考えることがこれだけある」という内容をお伝えし、全体の流れを把握していただきます。さらに現在の状況をうかがったうえで、それぞれの方にふさわしい各種のセミナーや「住まいの計画書」づくりのプログラムなどをご紹介します。営業に直結することのない中立的な立場でお話しするので、不安なくご相談いただけます。
- 住まいのナビゲーターより
計画に対する夢やイメージがふくらむので、こだわりのある方は特に、早めにショールームを見ていただくことをお薦めしています。その後、実際にモノを選ぶ段階になったら、もう1回ショールームを訪れてきちんと取捨選択していくのです。何も知らない状態でいきなり選ぼうとしても適切に判断するのは難しいもの。あらかじめ予習しておくことは大切です。
- 「住まいの計画書」をつくる
ぼんやりしていたイメージが固まりました
当初はナビゲーションだけを受けるつもりでしたが、その後具体的にどのようなリフォームをすればいいか、どこに依頼したらいいかが分かりません。きちんとした助言を得たいと思い、「住まいの計画書」づくりのプログラムに進みました。
「住まいの計画書」づくりでは、写真を組み合わせながら、自分のイメージする空間を表現していく作業がありました。用意された写真だけでなく、自分でも住宅雑誌やパンフレットの写真を探して作成しました。こうした作業をしていく過程で、それまでぼんやりしていたイメージがはっきりと固まっていくことを実感しました。
ナビの視点
「無理をしない」ことも大切
「住まいの計画書」のプログラムに際しては、リフォームや家づくりに対して感じる不安をご相談いただくこともできます。例えば、専門家に作業を依頼していた場合、途中で止めたくなったのに「ここまで来て悪いのでは」と遠慮してしまうこともあるでしょう。でも住まいづくりナビセンターでは、決して家づくりを押し付けることはしません。お客様に対して率直に、もし無理をされていると判断すれば「やめること」もアドバイスします。
- 住まいのナビゲーターより
リフォームのイメージを聞かれても、なかなかうまく言葉で表現できないものです。「住まいの計画書」では、写真選びなどを通してお客様の好みや要望を浮かび上がらせていきます。同時に、現在の家に対する不安や不満も明確にします。Hさんの家の場合、耐震性に対する不安に加え、物入れに使っていた洋室を活用していないことや湿気の高いスペースがあることなどが解決すべき課題でした。
- 「パートナープログラム」を利用
想像以上のアイデアで広々とした家が実現
予算の範囲でリフォームしようと決めていたので、設計や工事の途中で費用が増えてしまっては困ります。住まいづくりナビセンターが主催する設計士の相談会に参加して不安をぶつけたところ、「設計料も含めて依頼された予算の範囲内で納めます。それが我々の仕事です」との答え。それなら安心と、設計事務所に依頼することにしました。
紹介された複数の設計事務所のファイルを見て、フィーリングの合った設計士を選びました。木の質感を大切にして、奇をてらうところのないデザインが気に入ったのです。
その後、設計士から提示された間取りは、以前は北側にあったキッチンを建物の中央に置き、2LDKだった部屋構成をワンルーム状につなげるというものでした。考えもしませんでしたが、これならデッドスペースがなく、家全体をくまなく利用できます。一目で気に入りました。リフォームが完成してから来た友人からは、「以前より部屋が広くなったのでは」と言われるほどです。
ナビの視点
スケジュールのアドバイスも
作成した「住まいの計画書」は、実際の設計を依頼する際にも活用してください。契約した設計事務所や工務店、住宅メーカーの担当者は、基本的な状況やご要望を把握したうえで話を進められるため、より的確なご提案をしやすくなります。Hさんの場合、消費税が上がる前のタイミングでの計画だったため、進行スケジュールも重要なカギを握りました。住まいづくりナビセンターでは、日程のアドバイスを含め、幅広い視点からお客様のリフォームや家づくりをサポートします。
- 設計者のひとこと
最初の現地調査で印象に残ったのが、南面に広がる大きな窓とサンルームです。ここから庭を見て暮らすことが大切と感じ、窓に向けて開放的な家づくりを目指しました。
来客を想定しつつも、Hさん自身の日常生活のしやすさを最優先して、生活スペースを一体化した間取りを提案しました。ここでは、リビング・ダイニング・キッチンから寝室までワンルームにまとめています。リビングに入っていく時、ベッドも見えますが、きちんと暮らすHさんなら問題ないと判断しました。
- 設計事務所に依頼を決める
設計期間 約2か月
施工会社を決め工事に着手
設計期間 約2か月
Hさんの新しい住まいが完成
こだわりのポイント
1.ワンルーム空間で、庭を見ながら生活する
以前は2LDKの間取りでした。サンルームに続いてリビング・ダイニングとキッチンが南北に続き、その西側に畳敷きの寝室や洋室が並んでいました。このうち洋室は室内が湿っぽいうえ、物置となっていてスペースを有効活用できていません。
そこで改修後は寝室と洋室をなくし、リビング・ダイニング・キッチンと寝室がオープンにつながるワンルーム空間にしました。北側にあったキッチンは家の中央に配して、カウンター越しに窓の緑を見ながら調理できるようにしました。ダイニングテーブル、サンルームに面したソファ、水まわりの近くに配したベッド。広々とした空間の中にいくつかの居場所を設け、Hさんと愛犬がゆったりとくつろげる家としました。
同時に、耐震性や断熱性も高めました。外壁まわりで耐震補強を実施。外壁の内側や天井裏、床下に断熱材を施し、ほとんどの窓をペアガラスに変えるなどして高い断熱性能を確保しました。スペースごとに制御できる床暖房も設置して、冬も心地良く過ごせるようにしています。
- オープンな空間で連続するキッチン、ダイニングとリビング(奥)。
キッチンでは正面に窓を見ながら作業できる。 - リビングと一体化した寝室からサンルーム方向を見る。
どこにいても外の緑を楽しめる空間構成とした。
2.暮らしやすい回遊動線
L字形に延びるリビング・ダイニングと寝室の横に、キッチンとクローゼットを配置。キッチンとクローゼットの両側を抜けられるようにして、行き止まりのない回遊空間をつくり出しました。回遊動線はさらに玄関や水まわりとも連結するので、家全体を巡ることができます。
突き当たりのない空間構成にすると家の内部が行き来しやすくなり、突き当たりになるデッドスペースがないので室内を有効活用できます。コンパクトな動線を確保しつつ空間にゆとりがあるため、「狭い室内を歩行中に転んでケガをする心配がなくなりました」とHさん。愛犬が家の中を走り回れるというメリットも生まれました。
- 回遊動線を構成しているリビングまわり。
左手の壁の奥には、通り抜けできるキッチンとクローゼットが続く。
正面は水まわりへの出入口。 - 浴室とトイレまわり。
トイレは両側から出入りできるようにして利便性を高めた。
3.「引き算」で使い勝手を高める
ほぼ正方形の平面をもつ建物でしたが、改修に際して一画を凹ませてポーチ状の玄関を設けました。建物の床面積は減りますが、使い勝手や居心地を高めているのがポイントです。
奥行きのあるポーチにしたことで、雨の日にも傘を閉じて、余裕をもって玄関扉を開け閉めできるようになりました。ポーチの片側には蛇口のあるベンチを備え付け、愛犬の体を洗えるようにしています。ポーチの壁の室内側にはカウンター状の収納を設け、玄関まわりをすっきりと納めました。隣家に面していた窓をつぶしてポーチ側から明かりを取り入れるなど、外を気にせず落ち着いて過ごせるようにと心配りしています。