自粛下で住まいづくりを進めるコツ
- 2020年5月21日
- ナビコラム
~支援制度の適用延長スケジュール~
「住宅ローン減税、13年間控除適用の延長措置」
借り入れで住宅を取得する場合に利用できる所得税の減税は、期間が10年間から13年間に延長されています。但し今年の年末までに入居できることが前提でした。
このたび、新型コロナウィルス感染症の影響で入居時期が延びた場合、今年9月末までに工事契約をすれば、来年(2021年)12月末までの居住開始で13年間の控除が受けられることになりました。つまり入居期限が1年延びたのです。(図のA)
一般的な戸建て住宅であれば、今から計画をスタートしたとして、9月末までに工事契約を締結することは不可能ではありません。
10月以降に着工して少々工期が遅れても、来年末までの入居なら15ヶ月あります。
工事契約が9月末を過ぎると控除期間は10年間となってしまいます(図のB)ので、これを機に控除期間13年の適用を目指して、計画を進めてみてはいかがでしょう。
※住宅ローン減税は、各種条件によって適用の可否、控除額などがことなります。事前に確認しましょう。
~住宅設備機器の選び方~
住宅設備機器やその部品の多くは、生産拠点が海外です。今回、新型コロナウィルス感染症の影響で海外の工場や物流が止まり、大きな影響を受けました。既に受注を開始した工場は多いそうですが、すべての商品について納品日まで確約されているわけではありません。
徐々に正常に戻ると期待していますが、医療の専門家の見解によると、第2波、第3波もあるとか。工事スケジュールがそうした時期と重ならないとも限りません。かといって、それを気にしていては前に進めませんよね。
住宅設備機器を選ぶ際には、万が一の場合の臨機応変な対応を念頭に以下のようなことに留意してみてはいかがでしょうか。
(ア) なぜ、その機器を選ぶのか、理由を記録しておきましょう。
例えば、優先したい機能、デザインなど。
どうしても選定しなおす必要が生じた場合、依頼先からの代替案の提案やあなた自身の検討がスムーズになります。
(イ) 万が一の場合に備えて2通りを考えておく。
例えば、メーカーが異なるものも別途に選んでおく、或いは、例えば洗面化粧台なら、ユニットで選ぶほかに、別途パーツごとに選んで造作等でセットアップする案も用意しておく、等。
もしかしたら、無駄に終わる作業かもしれませんが、こうした検討をする過程で、ご自身が本当に求めているものが何かを確かめることができます。
これからも先行きが見通せない面はあることでしょう。
「打てる手は打っておく」そのためにも「アンテナを張って情報を収集する」これが今の私たちにとって大切なことだと思うのです。
そして、こんな時だからこそ、家族との時間を有効に使って、新しい住まいでどんな暮らしがしたいかをじっくり話し合ってみてください。
住まいや暮らしのことについて、私たち住まいのナビゲーターによる相談もぜひご利用ください。
住まいのナビゲーター
一級建築士 川道 恵子
次回のナビコラムは
住まいのナビゲーター 金山 眞人さんの「改正民法と住まいに関わる契約の注意点 その1」です。
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