暮らしに色を取り入れてみませんか? その3
- 2020年7月27日
- ナビコラム
~夏の色~
インテリア雑誌を見ると、家具のほかに絵画、小物、グリーンなどが配置され、空間に個性があり惹きつけられます。
テクニックで言えば、フォーカルポイントという自然に目のいく場所を巧みに作っています。
インテリアを考えるときに、この焦点となるポイントに季節をイメージする色を取り入れることで、旬な感じが出せます。
今回は、夏の色の使い方をご紹介します。
♢ 動植物の形を取り入れる
花や葉をモチーフにした黄色で大柄のクロスに、鳥のオブジェを合わせてみました。
このクロスの鮮やかな黄色は太陽のエネルギーを感じさせ、植物のデザインは北欧の夏の喜びを表現しているようです。
生き物のオブジェは作家が形態を洗練させていて、可愛かったり美しかったりで思わず見とれてしまいます。
写真のフィンランド製の鳥は白い硝子が涼しげで、特にくちばしと目は光の透過と反射が美しいです。花の溢れる野原で遊ぶ鳥のイメージの食卓になりました。
♢ ミニチュアで風景を作る
建築家アアルトがデザインしたフラワーベースを氷塊として、ビーチグラス、色砂などで南極大陸を作ってみました。海の青、氷の透明感には涼しさを感じます。ペンギンの高さは3㎝弱です。添景には、土が要らないので配置しやすいエアプランツを使っています。
フィギュアの遊びは失敗がなく、子供たちにとって達成感がありお勧めです。
無意識の中の家族やお友達との関係を遊びで表現できますし、指先を使う練習にもなります。
地球温暖化の影響で、南極のペンギンが住むエリアが狭められているということにふれると、環境問題について話し合うきっかけになります。
大人向けには、石と砂を使った枯山水石庭風箱庭、黒い盆に自然石と白砂で風景を描く盆石風縮景を試すのも心が落ち着くと思います。
♢ モビールを吊るす
日本人は昔から、夏を涼しく過ごすために住まいは風通しを重視してきました。
モビールは家の中の空気や人の動きで軽やかに動き、風を連想させます。
写真のモビールは、日本の伝統色である薄浅黄色と菖蒲色をユリ、ホタルブクロ等の夏草のパーツに使っています。
和紙でできた白い葉の形のお香は、日本書紀にも書かれている沈香の香りで、古くからの文化を感じさせる作品に仕上がっています。
フォーカルポイントは、視線を集中するだけでなく、周りをぼかすという効果もあります。つまり、周囲の雑多なものが目立たなくなるということです。
愛着のあるもの、年間行事の装飾などに季節感をプラスして、居心地の良い空間をつくってはいかがですか?
住まいのナビゲーター
一級建築士 亀井 真理
次回のナビコラムは
住まいのナビゲーター 金山 眞人さんの「使って便利実感!の住宅設備 その3」です。
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