Case 05:住宅メーカー編[東京都Nさま]
親と住んだ二世帯住宅を子どもと同居するため新たな二世帯住宅に
長年、この地に住むNさん一家は、18年前に二世帯住宅を新築。Nさん世帯とご両親で住んでいました。しかし、ここ10年ほどで家族の状況も大きく変化。今度はNさんご夫婦と子世帯のための二世帯住宅へと建て替えることになり、知人の紹介で「住まいづくりナビセンター」に来館されました。
住まいづくりデータ(Nさん)
【家族構成】 | ご夫婦、子世帯(ご夫婦、孫2人) | 【依頼先】 | 住宅メーカー |
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【構造・工法】 | Gウォール構法 | 【竣工年月】 | 2012年10月 |
【家族構成】 | ご夫婦、子世帯(ご夫婦、孫2人) |
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【依頼先】 | 住宅メーカー |
【構造・工法】 | Gウォール構法 |
【竣工年月】 | 2012年10月 |
住まいのナビゲーターが家族みんなの意見をまとめる手助けに
もともとNさん邸は18年前に建てられた二世帯住宅でした。その後、一緒に住まわれていたNさんのご両親は他界、息子さんたちも独立され、家族の構成が変化。ご夫婦2人には広過ぎる上に、当初ご両親が住んでいた1階部分は小ぶりな和室が複数つながっていて、Nさんたちのライフスタイルには合わないつくり。そこで、子世帯とこれからの暮らし方について話し合うことに。
リフォームや転居まで含めてみんなで考えましたが、最終的に出した結論は建て替え。実はNさんも息子さんも転勤族。長年暮らしたこの場所に、一家が長く住むベースを持ちたいというのが建て替えを選んだ大きな理由でした。
18年前の建て替えを反省していたNさん。それは、家づくりに向けての親世帯、子世帯間の話し合いが十分でなく、知識や経験も乏しく、後悔した点が色々あったとのこと。その轍を踏むまいと考えたNさんが、知人の紹介で訪れたのが「住まいづくりナビセンター」でした。
「住まいづくりナビセンター」で「住まいの計画書づくり」や「パートナープログラム」をご利用されたNさんはこう言います。「親世代と子世代、大人4人にそれぞれ住まいについての考えがあり、それをまとめることはなかなか困難と覚悟していました。しかし、計画書づくりを通して、孫たちの意見までもしっかり聞いた上で建て替えを進めることができて、家族みんなの思いが反映された家が完成しました」
Nさんの住まいづくり
- 住まいづくりのきっかけ
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一家が長く暮らせるベースを、という思いから二世帯住宅への建て替えを決定
リフォームを検討し見積りをとったNさん。しかし思っていたよりも大きな金額に。一方、マイホームプランを検討していた息子夫婦との話し合いの末、「それならいっそ新築のほうが」と考え、親子で協力して長く住み続けられる二世帯住宅に建て替えることに決定。知人の紹介で「住まいづくりナビセンター」を訪れました。
専門家に相談することに
住まいづくりナビセンターへ
- 来館→ナビゲーションを受ける
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家族みんなの意見をすり合わせる必要性を痛感
親世帯、子世帯がばらばらにプランづくりをする家づくりはもうしたくないという強い思いから、家族全員の意見を集約する方法を探していたところ、知人に「住まいづくりナビセンター」を紹介され利用することにしました。
ナビの視点
公正・中立な立場でのアドバイザーに
二世帯住宅では親世帯と子世帯、それぞれの生活があり、それぞれに住まいについての考え方があります。さらに言えば、夫婦一人ひとりでも考えが違うことも。ご家族みなさんから意見を聞き、公平な立場でアドバイスすることで要望や意見を引き出すお手伝いをさせていただきました。
- 住まいのナビゲーターより
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二世帯住宅でまず課題となるのはプライバシーとコミュニケーションのバランス。以前の経験から、Nさんは「完全に独立させてしまっては二世帯住宅にする意味もなくなってしまう」とお考えで、2つの家族の「ゆるやかなつながり」を求めておられました。
そこで大きなポイントとなるのが玄関を2つに分けるか、1つにするかということ。様々な考え方や事例を説明し、いろいろな解決法があることをアドバイスさせていただきました。
- 「住まいの計画書」をつくる
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家族が別々に作成したシートを前に、みんなで話をすることでイメージを共有することが出来ました。「イメージ法」で孫たちが2人とも「好き」に選んだロフトを、実際の設計に取り入れましたが、ロフトなど私たち夫婦には思いもよらなかったもの。「みんな、こんなことを考えているんだ!」という発見がいくつもあり、家族全員の話を聞いたことは大成功だったと実感しました。
「住まいの計画書づくり」を通じて見えてきたテーマは、将来の孫たちの成長を見込んだ可変性のある家ということ。今回は建て替えということで、次は長く住める家がいいと思ったのです。また私も息子も転勤族で故郷がないため、孫たちに帰って来る家を残したいという思いもありました。ナビの視点
全員の希望をきちんと聞き出す
「住まいの計画書づくり」のプログラムの1つとして、家族の皆さんには様々な住宅のイメージ写真を好き嫌いに分け、その理由を書いていただきます。家族全員分の6枚のシートを元に話し合うことで家族一人ひとりがみんなの考えを理解し、まとめていくことができるのです。
- 住まいのナビゲーターより
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お互いのプライバシーを尊重した家をつくるには、まずそれぞれのライフスタイルと住まいについての考えをお互いに理解することが必要です。「住まいの計画書」では、生活のタイムスケジュールや、現在の暮らしの良い点・悪い点を家族全員に書き出してもらいます。
また、二世帯住宅を計画していくときには、親世帯か子世帯のどちらかが遠慮してしまって、意見を言いにくいということがしばしばあります。Nさんの場合には、初め皆さま一緒にお話を伺いました。2回目には親世帯と子世帯、別々にお話を聞き、それぞれが思っていることを十分にお話いただきました。
- 「パートナープログラム」を利用
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住まいづくりナビセンターを介することで2社を最後までしっかり比較できました
住まいづくりナビセンターを活用しながら、最終的に依頼先として住宅メーカー2社まで絞り込みました。一社は今回、お願いすることになったツーバイフォーの住宅メーカー。もう一社は在来工法の住宅メーカーでした。ツーバイフォーと在来工法と、どちらもそれぞれに特徴があり、最後の最後まで迷いました。十分に考え抜くことが出来たのはパートナープログラムのおかげ。一番大きかったのは、断りの連絡を自分たちで入れなくてすむということ。どちらかを断ることを考えるとつい遠慮してしまいます。住まいづくりナビセンターが代わりに連絡を入れてくれるという安心感から、最後までとことん2社を比較することが出来ました。
ナビの視点
信頼出来るパートナー候補を納得いくまで検討
パートナープログラムでは住宅メーカー2社を希望されたNさん。本当に自分たちに合ったパートナーをじっくり選んでいただきました。私たちがサポートしますので、安心して先方とやりとり出来ます。
- 住宅メーカー担当者様より
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最も大きな希望は可変性のある家ということ。ツーバイフォーの場合、構造壁を取ることができないために、リフォーム時の自由度が制限されるということを心配されていました。そこで、当社のGウォール構法をご提案させていただきました。これは高強度の壁を外周にバランスよく配置した上で強度の高い床梁構造を用いるもの。開口部が多く取れ、明るい住空間を実現するとともに、リフォームの自由度が高くなります。Nさんご一家の考えがまとまっていて、それをときにはメモに書き出すなど整理して伝えてくださったので、こちらからも具体的な提案を重ねて、話をスムーズに詰めていくことが出来たという印象です。
- 住宅メーカーに依頼先を決め、着工
設計期間約3か月
Nさんの新しい住まいが完成
こだわりのポイント
1.二世帯の仕切りのドアをステンドグラスに玄関は一つでもプライバシーを確保
以前の二世帯住宅は玄関が2つでしたが、スペースのムダを感じていたNさん。今回は玄関を二世帯共用にすることで効率的に空間を活用。広い玄関には大きなシューズクローゼットも設けました。親世帯との居住スペースを仕切るドアにはステンドグラスを採用。お互いの気配を、なんとなく感じることができるようにして、プライバシーとコミュニケーションの両立を目指しました。
2.将来を考えた可変性のある間取り
今回の大きなテーマは『可変性』。ツーバイフォーでもリフォーム時の自由度を確保するために「Gウォール構法」を採用。建物正面2階部分に並んだ子ども部屋は、仕切りの壁をとることが可能。将来は大きな1部屋にして使用することを想定しています。1階部分も親世帯が高齢になったときを考え、壁をとることで玄関からスムーズに出入りできるような工夫が施されています。
3.たくさんの想いを実現
親世帯にも子世帯にも、それぞれの家に対する想いがありました。「住まいの計画書づくり」を通して、家族が考えを共有。細部に至るまでみんなの希望を取り入れて家づくりは進みました。Nさんは言います。「ロフトではしゃぐ孫たちを見て、今回の建て替えは大成功だったと実感しています」。