暮らしを彩る庭からの恵み~庭の役割 その1
- 2020年6月9日
- ナビコラム
~春から夏(5月・6月)~
新型コロナウイルスの緊急事態宣言による自粛生活も3か月を迎えようとしています。
私は、家での暮らしに目を向ける機会が多くなりました。
設計業務期間は部屋に篭りがちになりますが、建築現場が始まると仕事帰りに草花を観にハイキングしたり、その地域の食材を提供する食事処で食事を摂ることが息抜きでもあり、楽しみでした。季節の移ろいを実感できるのが、草花や食材です。
それが、実感できなくなってしまうと考えていましたが、我が家の庭には四季折々楽しめる要素があることに自粛生活を通して気が付きました。
春から夏にかけて咲く花は多く、庭も賑やか。
⚘ 暮らしに密着した草花
菖蒲は端午の節句には、季節の変わり目で、風邪を引かないよう、元気で過ごせますように。ということで我が家では、菖蒲の葉を摘んで湯に浮かべたりします。
香りが浴室に広がると、1日の疲れも取れ、リラックスできます。
片喰(かたばみ)も咲いています。真鍮製の仏具や鏡を磨くのに古くから用いられてきました。とても綺麗になりますから、皆さんもお試しください。花言葉も素敵ですよ。
⚘ 趣味としての草花
母が茶道をしている為、我が家には、茶花が植わっています。茶花とは、茶席で飾る花のことですが、季節感を重要視し、季節の草花を生けます。
茶道に必要な知識は、茶室の設え、歴史、書、陶磁器、草花など多岐にわたります。
季節の草花が使われるので、四季を感じることができます。
大山蓮華(おおやまれんげ)は代表的な茶花で初風炉の時に一輪で飾ります。清楚で気品に満ちた姿は庭を華やかに彩ります。
⚘ 香りや味覚で四季を感じる
少しずつ、温かくなる季節から甘い香りのする花を咲かせる木があります。
鶯神楽(うぐいすかぐら)です。5月後半、赤く可愛い実を沢山つけます。甘く、小鳥も好きで啄みに来ます。
お天気の良い日が続いたこともあり、果物やお野菜の収穫も順調です。
小さな坪庭なので、根が張る木を植えることは好ましくありませんが、庭の隅にさくらんぼの木があります。
今年は、沢山収穫できました。
庭があることで、土いじりなどの作業ができ、運動不足なども解消できます。
草花を窓辺から眺めると、明るい気持ちにもなりませんか?
私は、小さなお庭でも家にとってメリットは多いので、造るのが良いという考え方です。
それについては、次回のコラムでお話したいと思います。
住まいのナビゲーター
一級建築士 小林 輝子
次回のナビコラムは
住まいのナビゲーター 金山 眞人さんの「改正民法と住まいに関わる契約の注意点 その2」です。
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