暮らしを彩る庭からの恵み~庭の役割 その2
- 2020年7月5日
- ナビコラム
~梅雨から初夏(6月・7月)~
梅雨入りしましたね。朝からしとしと降る雨が梅雨らしさを感じさせます。
雨の日はお部屋の中も暗くなりがちなので、外からの景色を取り込むようにしたいですね。
写真は玄関ホールですが、玄関戸を格子にすることで北側であっても、明るさを取り込むことができます。庭には、イロハモミジなどの葉付きの良い木が植わっている為、外壁や木製の格子などを直射日光で傷めてしまうことがありません。
梅雨から初夏にかけて沢山の花を咲かせる蛍袋。
薄いピンクやホワイト、濃いムラサキなど色彩豊かな草花なのでお部屋のシーンに合わせて飾ることができます。
窓越しに眺める景色は絵画と一緒。お部屋に活けた花と同じ草花が植わっているのが視界にあると、一体感を感じることができます。
写真の住まいは、建物も植栽も計画的に配置していますが、皆さんの住まいにお庭があれば地植えにしても良いですし、鉢植えでも植栽計画はできますので、是非お試しください。
⚘ 室内を彩る草花
草花や緑は目にも優しいですし、花は香りもよく、癒しを与えることでしょう。
暖色系の淡いパステルカラーの花などは食卓に飾ると、食欲増進にもつながりますね。
この季節、我が家では、蛍袋や紫陽花を食卓に飾ることが多いです。
・写真左:蛍袋と庭藤・写真右:紫陽花
⚘ 庭を彩る草花や木々
梅雨から初夏にかけて、沢山の花が咲き乱れます。
庭藤は垂れ下がった状態で花を咲かせます。蔓を伸ばさないのでコンパクトにまとまり、手入れが楽です。
西日が当たるお部屋の窓際では、ゴーヤを育てて居ます。
ゴーヤは夏の陽射しをカットできる蔦植物としてご存知の方も多いのではないかと思います。梅雨明けの頃が、実の収穫期。その頃には、葉も青々と生い茂り、窓を開けても涼しく過ごすことができるでしょう。
これらの植物を育てるには、外壁やフェンスが傷まないように管理することが大切です。
⚘ 家を守るための植栽
直射日光や暴風雨から家の外壁や建具、木部を守るために家には庇が付いています。
植栽にも同じような要素があります。
河川敷の土手沿いに大きな木が植わっているお宅が多いのは、悪天候の際に吹き曝しになる地形なので、家を守る役割をしています。
また、社寺の参道に背の高い木が植わっているのは落雷から社を守るためです。
それぞれの役割を果たしている木や草花は、私たちの生活に密着したものと言えるでしょう。
私は、祖父から家には庭が必要だと聞いて育ちました。家と庭で「家庭」ということから、庭のある暮らしは人の生活を安心で安らぎのあるものにしてくれると感じています。
住まいのナビゲーター
一級建築士 小林 輝子
次回のナビコラムは
住まいのナビゲーター 金山 眞人さんの「改正民法と住まいに関わる契約の注意点 その3」です。
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